研修会「博物館における展覧会の現状」
日時
:平成19年1月19日(金)13:00〜17:00
会場
:掛川市立中央図書館 会議室B
参加者数
:36名
・事例報告1
/「三館合同企画展10年の歩み」高林晶子(富士市立博物館学芸員)
・事例報告2
/「クリエイティブ・メッセージ」森谷紗世(静岡アートギャラリー学芸員)
・事例報告3
/「コレクション20年の熱情展」飯田 真(静岡県立美術館主任学芸員)
・事例報告4
/「楽器博物館リニューアルについて」嶋 和彦(浜松市楽器博物館館長)
・意見交換
/司会:今田 徹(浜松市美術館)
・見学
/掛川市二の丸美術館
現在博物館にとって、大変困難な時代であるといえる。しかし、各館で日々奮闘している学芸員は、各館の使命や意義を再確認し、新たな展開を模索している。前向きな実践を発表する機会ということもあり、多くの加盟館の方が参加した。特に若い学芸員の方の参加が目立ち、意欲あふれる意見交換ができた。
事例報告1では、10年間という長期に渡る合同企画展の歩みを短い時間の中で、他館学芸員との連携の大切さや地域研究資料の発掘と研究集積の重要性を熱く語られ、学芸員本来の姿を見つめ直すことができた。事例報告2では、教育普及という枠組みの中で、研究者(大学教授)、学生ボランティア、地域住民、そして、博物館職員とのネットワークが良好であり濃密であるからこそできる実践が発表された。新しい博物館のあり方を考えさせられた。事例報告3では、所蔵品を今一度見つめ直し、今までにない発想で作品を展示紹介する様子が発表され、県内博物館のリーダー的役割を担う県立美術館の試みとして有意義であった。学芸員が多く勤める博物館では、共同作業に問題を抱え、よりよい展覧会を目指すという本来の目的を見失う場合があるが、県立美術館内での各学芸員の意識の高さに、感銘を受けた。同様に、事例報告4でも、所蔵品を大切にすることを重点に、来館者に満足度の高い展示を紹介するものであった。リニューアルを機会に、大胆に展示構成を学芸員はじめ、館内の職員が中心となって行っているところに、参考になった点が多くあった。後日、私は改めて楽器博物館を訪れて、その一つ一つの配慮に学ぶべき点の多さを実感した。
今までにない発想で展覧会を計画し実践している館や今までに培われてきた経験を生かしながら、あらためて見直し実践している館を紹介することによって、新しい博物館のあり方を出席者一人一人が考えることができたことを、意見交換で聞くことができた。今ここで考えることができない館は、今後の未来が開けることはないとまでいわれるこの時代に、各館が思案を重ねる場を提供でき、ともに考える良い機会となり有意義であった。司会の不手際で、短い時間内での発表をお願いしたことと十分な意見交換の時間を確保できなかったことをお詫びいたします。
(浜松市美術館・今田 徹)
<<前のページへ戻る
地域セミナー
「地域セミナー」は、加盟館園の事業に対して、静岡県博物館協会が共催し、運営経費の一部を負担するものです。博物館活動を地域に紹介し、また地域との連携を強化することにより、博物館と地域とのいっそうの融合、協調を進め、地域文化の発展、向上に寄与することを目的としたものです。今年度は、4館園より応募があり、会長、副会長、事務局による審査の結果、4館すべての事業が採用され、開催されました。
富士山ネットワーク加盟各館園
第5回夏休み発見・体験レポートコンテスト(7/16〜9/5)
作品審査(9/8) 表彰式(10/14) 出品者36名、受賞者15名
富士山ネットワークは、富士美術館、奇石博物館、富士市立博物館、富士サファリパーク、裾野市立富士山資料館、富士山御胎内清宏園の6館園による博物館ネットワーク。全国の小学校1年生〜6年生の児童から、各館園夏期企画・催事の体験を通した絵日記・感想文・自由研究・工作などを応募してもらい、審査、表彰する。地域博物館の連携による事業。
駿府博物館 開館35周年記念・特別展
「日本ガラス工芸の巨匠 岩田藤七・久利の世界」(8/4〜9/17)
講演会(9/3) 展覧会入場者数2,570名講演会聴講者数80名
日本のガラス工芸の先駆者を顕彰する展覧会。県内では初の本格的な回顧展となった。
静岡市立登呂博物館 第34回特別展
「登呂ムラの出現−静岡・清水平野の中の登呂遺跡−」に伴う講演会(11/3)
聴講者数100名
遺跡の再整備工事にともない、これまでの博物館活動や研究成果をあらためて振り返る内容。
新居関所史料館 関所史料館開館30周年記念事業 記念講演会(11/3)
聴講者数65名
地域のボランティア「新居宿史跡案内人の会」と連携し、市民参画、地域連携の機会ともなった。
(事務局・堀切正人)
講演会「第4回 文化財を守る―静岡浅間神社の文化財―」
日 時
:平成18年9月17日(日)
(1)10:00〜12:00 (2)13:00〜16:30
参加者
:(1)120名 (2)150名
会 場
:静岡浅間神社
主 催
:(財)伊豆屋伝八文化振興財団
・基調講演「静岡浅間神社の文化財」講師:日比野秀男(常葉学園大学造形学部長)
・「大拝殿の天井画」講師:山下善也(静岡県立美術館主任学芸員)
・「本殿参拝」、静岡市文化財資料館見学
4回目を迎えた「文化財を守る」の講演会(静岡県博物館協会共催)。地域の文化財に対する関心の高さからか、多くの方が参加され、活気あふれる講演会となった。
<<前のページへ戻る
災害対策講習会
第1回 「〜興津・由比文化財ウォーク〜東海道を歩く〜」
日 時
:平成18年12月9日(土)9:00〜16:30
会 場
:清見寺、坐魚荘、水口屋、持地院、広重美術館
内 容
:地域文化財の視察と、意見交換による防災意識の喚起
参加者数
:67人
第2回 「もし博物館園で事故が起きたら―入館者事故への対応と保険」
日 時
:平成19年3月9日(金)13:30〜17:00
会 場
:伊東ふれあいセンター 多目的ホール 伊東市松川町5−10
内 容
:
・
講演会「安全委員会方式による施設管理と運営―すべての来館者がより快適かつ安全にすごせる博物館をめざして」
講師:忍田暢男氏(ミュージアムパーク茨城県自然博物館管理課長)
・
保険によるリスク対策
説明者:
千葉雅史氏((株)第一成和事務所(東京海上日動火災保険))
宮道圭介氏((株)損害保険ジャパン静岡支店)
・
意見交換 司会:荻原美広(奇石博物館)
・
見学 東海館
参加者数
:25人
平成18年度も昨年に引き続き、2回の災害対策講習会を開催した。
第1回目は、一般の方々に文化財をより身近に感じてもらうため、「興津・由比文化財ウォーク〜東海道を歩く〜」と題した観覧ツアーを行った。この事業はNPO文化財を守る会と静岡県博物館協会の共催、静岡市教育委員会、伊豆屋伝八文化振興財団、静岡県文化財保存協会の後援により実施された。講師に常葉美術館館長日比野秀男氏、東海道広重美術館横田泰之氏にご参加いただき、折々で解説をいただいた。ウォーキングの終わりには、「歴史文化遺産を守る」と題し、地域の文化遺産を見直すことの必要性や、災害対策の必要性などについての意見交換会を行った。
第2回目は、「もし博物館園で事故が起きたら―入館者事故への対応と保険」と題し、博物館園で入館者に関わる何らかの事故が起きた際の、リスクマネージメントについての講習を行なった。日頃、事故は無いよう注意しつつ事業を運営しているだけに、いざという時のことが、明確になっていないこともしばしばある。本講習会では、分かっているようで必ずしも分かってはいなかった事柄について、各参加者の意識を高めることが出来た。
(事務局・新田建史)
<<前のページへ戻る
開館10周年を迎え静岡アートギャラリー